コレクション展示 開催中 生誕120年 田村一男作品セレクション 2024年10月22日(火)–2025年2月2日(日) 田村一男記念展示室 田村一男 田村一男は1904年、現在の東京都中野区に生まれ育ちました。画家を志し、額縁店に住み込みで働きながら画塾に通い、20歳を過ぎて訪れた信州・蓼科高原の雄大さに感銘を受けます。ヨーロッパへの10か月にわたる取材旅行を経て、あらためて自身の描く主題は日本の風土にあると気づいた田村は、日本各地を巡り、山や高原風景を中心に描き続けました。 田村の作品は、写実的な風景画とは一線を画し、田村自身を画面に投影したかのような「孤高」と「清廉」をまとった、山の肖像画と呼べるような風情です。それは厳冬期であっても野外での作品制作を続けていた田村だからこそ、自身の目と耳と肌で感じ、心でも感じた自然の態様を表現することができたのでしょう。 この度の展示では、生誕120年を記念して、当館が所蔵する田村の代表作を中心に、初期から最晩年までをご紹介します。信州の山々や高原、そして日本の風景をこよなく愛した画家と自然との対話をお楽しみください。 作品リスト 《陽月》1971年 《春容》1960年 《北信濃》1984年 《五竜》1990年